5年毎の明善同志47(どうしょんな?)会も今回で第4回目を迎えることが出来ましたことを皆さんにまずお礼を申し上げます。
5年前(1995年)の名簿の序文に「5年後(2000年)は衛星中継で東京と大阪、久留米の会場を結び、明善同志47(どうしよんな?)会ができるかもしれない。」と書いていましたが、今回本当に東京とNTTテレビ電話会議システム「フェニックス」を利用して同時に開催することが出来ました。東京の豊島君と久留米の桜木さんのアイディアと行動力のおかげです。おそらく全国各地の同窓会においても遠隔地との同時開催は珍しく画期的なことではないかと自負しています。
入学時の昭和44(1969)年は「アポロ11号」で人類が初めて月に降り立った年でした。歴史的な出来事であり、皆さんも記憶にあると思いますが、その翌年「13号」では宇宙空間で重大な事故があり、3人の宇宙飛行士を地球外から無事帰還させねばならないということがありました。(映画でご存じ?)この時の事故に対する分析、判断、応用できる技術力が、以後30年間の通信技術の発達へと結びつき、今回のテレビ電話会議システムを利用した同窓会の企画へと導いてくれたと言っても過言ではないと思います。
また前回の直後、阪神大震災がありました。この日のニュースも忘れられません。関西に10数人の同級生がいて大丈夫だろうかと心配でした。連絡が取れた時には一安心したものです。神戸の状況が逐一インターネットにて発信されたことにより、救援ボランティアの申込みが世界中からあり、その後の状況は皆さんご存じの通りですが、この時インターネットの存在を知ることができました。今回の準備期間中もインターネットを通じて卒業以来行方が判らなかった同級生が見っかりました。
30年前とは生活環境が著しく変化しています。少子化、高齢化、経済環境の不透明さなどの問題と同時に『鉄腕アトム』を読んでいた頃の「空想未来21世紀」が目前に現実として見えてきました。20世紀が変化の時代(情報革命)であったとすれば、21世紀はこの変化に対応する時代になるでしょう。「人や環境」に配慮することが求められている時代です。人一人一人が組織を作り、企業を運営しているのだから、21世紀は個人やコミュニティの役割が確実に高まるものと思います。そんな個人個人の資質を育んでくれたのが明善高等学校であり同級生だったと思います。
『克己』『尽力』『楽天』の校訓とその誇りは永久に変わりなく受け継がれています。さあ卒業後、会ったことがない人もいるでしょう。さらに高校時代はその存在さえ知らなかった人もいるでしょう。初恋の人に初めて声をかけられるように「どうしょんな?」と旧交を暖めてください。
最後に、5年前の約束をはたすことができた喜びと、準備のために忙しい中を集ってくれた幹事の皆さん、本当にお疲れさまでした。そして葛エ本事務機、NTT、創世の方々へ機材の貸出、会場準備等へのご尽力、厚くお礼申し上げます。
みなさんのご健康を祈念いたします。
2000年1月3日
明善同志47(どうしよんな?)会
会長 田中(諸藤)四十三
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