享年56才、膵臓癌で告知から９ヶ月しか経っていません。残酷です。
19日 ご自宅にて仮通夜
20日午後7時 お通夜（久留米草苑）
21日午後1時 ご葬儀（久留米草苑）、火葬場まで見届けてきました。
この写真は今年6月7日に雷山千如寺に行って、カミさんが撮ったものです。
棺の中にはこの写真と他7枚ぐらいの家族写真と愛用の大同窓会記念品・
タオルマフラーも納められました。
19日朝、奥様から電話があり、弔辞を読んで下さいと頼まれた。
ある程度、予測はしていた事だけど、いざそうなると「おーごつ」だった。
掲示板で皆に呼び掛け、メッセージをもらった。
大体出来たところで、口に出して練習すると涙でつかえて、読めない。
こりゃ本番ではまずいぞ!カッコ悪いぞ、と思った。
純ちゃんの前に立って弔辞を読み始めたら、急に鳥肌が立った。
彼のパワーか魂が乗り移って来たような気がした。
多少つっかかったけど、彼のお陰で泣かずに読めた。
以下、今日の弔辞です。
弔 辞
謹んで大坪純一君の御霊に捧げます。
56才という若さでこの世を去り、大黒柱を失ったご家族の深い悲しみは
計り知れない事とお察し申し上げます。心よりお悔やみ申し上げます。
今まで通り「純ちゃん」と呼ばせて下さい。4年前、吉田雅樹君の葬儀で、
私は初めて弔辞を読みました。その帰り道、純ちゃんは「僕の葬式でも
坂ちゃんが弔辞を読んで！」と言いましたね。私は「なんば 言いよっと！
読んじゃったよかばってん40年後たい。」そんな会話をしました。私は
こんなに早く、貴方の弔辞は読みたくなかったですよ。
純ちゃんと初めて出会ったのは、明善高校1年生の秋、大運動会の練習でした。
クラスは違っていたけど、同じ紅組の応援団リーダーとなって、先輩から
厳しい特訓を受けました。お互いに慣れない、ぎこちない動きで応援団の型を
やっていた事が昨日のことのように思い出されます。それから一度も同じクラ
スになった事はなかったけど、よく話かけてくれましたね。
高校３年間は軽音楽部に所属して、執行部、修学旅行委員、卒業アルバム委員
という部署でも活躍されていました。中でも純ちゃんの得意技は、休講になった
授業に後の授業を入れ込む交渉を先生として、皆を早く授業から解放させると
いう事だったと聞いています。
水城学園での浪人時代も文系と理系の違いで、同じクラスにはなっていません。
それでもよく話しかけてくれました。そして貴方の周りには、いつも友達が
集まっていて、皆と楽しく話していました。
社会人となって久留米に戻って来た時、文系の貴方が建築設計事務所にいたのは、
いささか驚きでした。相当勉強された事でしょう。10年前、私の家を設計して
くれて、私達家族はその家でとても快適に暮らしています。
25年前、純ちゃんが言い出しっぺで「47年卒の同期会をやろう！」と明善同志47会
がスタートしました。連絡係とまとめ役、常に世話役のリーダーシップを取って
同期会を企画しました。それはまるで演劇を演出するプロデューサーのようでした。
あなたの設計事務所で47会メンバーに電話をかけまくって、皆に出席を勧めたこと
を思い出します。その甲斐あって、第１回は約180名の参加となりました。初めて
作った名簿はワープロを駆使して作ったものでした。このワープロからパソコンへ
代わり、パソコンの達人となっていったようです。
それから5年毎に同志47会「どうしよんな会」を開く約束をして、その通り実行
してきました。会場前にビデオを設置して、皆に一言言わせる。後からビデオを
見て顔と名前を覚える作業をしていたと聞きました。
47会ではいつも幹事の中心となって、行き届いた世話と心遣いで47会をまとめて
くれました。同志47会のホームページを開設し、有意義なコミュニケーションの
場を提供してくれたのも貴方です。アクセス数は5年間で15万件を超えました。
当初の掲示板では迷惑書き込みを削除するためにパスワードを教えてもらいました。
そのパスワードは「k・a・s・h・i・k・o」「kashiko」、奥様の名前でした。
愛妻家なんだなぁって思いました。その嘉志子さんとの結婚が決まった時、
煙草を止める約束をしたのに、止められずに約束を破ったそうですね。
ガンを告知されてからの「純ちゃんの夢」の一つに「できれば秋に奥様と
リバプールに行って、学生時代に行った時に寄付したプレートを見ておきたい」と
いうのがありました。体力が心配され、実現できずに残念でした。
3年前、私の娘が結婚した時、私はモーニングを新調しました。純ちゃんは
「俺の子ども達の結婚式の時には、坂ちゃんのモーニングば貸して！サイズは
変わらんやろ。」と言ってました。お子さん達の結婚式にもさぞ出たかったろうと
思います。
2年前の明善大同窓会では企画や演出に力を発揮し、皆からも「大坪が一生懸命
やっているから、協力しよう！」とたくさんの声を聞きました。ある時は頑固に
自分の意見を通し、ある時は他人の意見にしっかりと耳を傾けていました。
貴方の大同窓会にかける熱い思いと皆の協力によって、第40回明善大同窓会は
大成功でした。まさに貴方は「演出家」でした。私は思いました。貴方は、本当は
舞台演出家やスピルバーグのような映画監督になりたかったのではないですか？
その後、大同窓会を成功裏に収め、安心しきった貴方は言っていましたね、
「燃え尽きたごたる…」少し疲れて寂し気でした。
その燃え尽きた気持ちの隙間に「癌」という病魔が入り込んで来たのではないですか？
そげん燃え尽きるまで頑張らんで よかったのに…。
純ちゃんの音楽に対する造詣の深さには感服しています。
加山雄三、ワイルドワンズ、チューリップ、そして何と言っても「ビートルズ」。
とりわけビートルズに関して、貴方の右に出る人はいないのではないか！と思う
くらい、凄いです。ビートルズの話はいっぱい聞きましたが、マニアックな話には
とても付いて行けませんでした。
そして学生時代にリバプールに行った事、アビィロードの横断歩道を渡って来た事、
卒業論文のテーマがビートルズだった事。そして今年の夏、ジョン・レノンを追って、
軽井沢を旅した事などが印象的でした。ジョン・レノンと同じ場所で同じポーズの
写真を撮って、ジョン・レノンと対比したＨＰの旅行記は面白かったですよ。
あの時の純ちゃんは正にジョン・レノンでした。
18日午後３時頃、私が病院に見舞いに行った時はパソコンからビートルズの
「Love Me Do」がかかっていました。午後５時２７分、「Let it be」を
聴きながら永久（とわ）の眠りにつかれたと聞きました。純ちゃんらしい最期
でしたね。
天国で純ちゃんは先に逝った同志47会メンバーと会ってこう言うでしょう。
「どうしよんな？」
増臣くん、マーちゃん、基喜くん達は自分たちの事をさて置いて、
「なんばそげん 早よ来たとー？しょんなかたい、こぢんまり会ばすっばい。
ジョン・レノンもかててやろうかねー」と。
今年8月に亡くなった私の娘もビートルズが大好きでしたので、こぢんまり会に
かてて下さい。そしてビートルズの面白い話をいっぱい聞かせて下さい。
我々47会メンバーは先輩後輩から「まとまりがいいね、仲がいいね。」とよく
言われます。それは貴方が築き上げてくれた土台の上に成り立っています。
同期会で新しい友人も出来ました。47会の絆も深まりました。純ちゃんが作り
上げた「明善同志47会」は最高の仲間達です。
その47会メンバーからのメッセージを読みます。
少し長くなりますが、お許し下さい。
Pirokoこと上瀧 裕子
もう一度会っておきたかった。でもあなたのニコニコ笑顔は私の心の中で生き続けていきます。
あなたが東京の大学に帰る途中、私のバイト先に立ち寄ってくれました。
相談事があって喫茶店で話した時、「な〜んちゃなか」
いつも明るく笑い飛ばしてくれました。
あなたが作ってくれたＤＶＤ，大切にします。
そして何より同志47会の”絆”あなたがつくった最高傑作をありがとう！
赤池 孝子
残念です 。私も１月10日には会えると思っていました。
本人もご家族の皆さんも、どんなに悔しかったことか・・・
快晴の今朝は、相模湾の向こうに富士山の雄姿を拝むことができました。
大坪君のあの優しい笑顔が真っ青な空にぽっかり浮かんできました。
平野 吉嗣
純一君、ありがとう！ご冥福を祈ります。
出田 剛朗
住む世界が変わってしまいましたね。でも、あちらでもゆっくり出来ませんよ。
先に逝った仲間が待っていますから。さぁ、同志47会パート2の立上げです。
志茂 文子
今年、ベイブリッジの船中で、親交を深めたばかりたったのに、あまりにも早い
別れです。天国に召されたあとも、私たちの集まりも見守ってくださいね。
安高 節子
あまりにも突然のことで驚いています ご冥福をお祈りいたします!!
野村 由美子
大坪君！私はあなたに三度出会いました。一度目は単なるクラスメートとして
二度目は大同窓会を成功させるために頑張る姿に心打たれました。
そして三度目は病気がわかり限られた時間を決して希望を捨てず前向きに生きる
カッコいいあなたです。あなたに三度出会えて良かった。ほんとうにありがとう！
森 誠
突然の訃報に接し、心より哀悼の意を表します。純一君のこれまでの明善高校
そして大同窓会、同志４７会の発展へのご尽力に、そしてご貢献に心より感謝
申し上げます。
坂田 真知子
大坪君！ついについに逝ってしまいましたね、寂しいです。
あんなに頑張っていたのにね。悔しいです。亡くなる前日、17日に最後のお別れが
できた事が私にとって救いです。その時も貴方は諦めていませんでしたよね。
「大丈夫―！頑張るぞー」とか、目はうつろながら口走っていましたものね。
息を引き取られる時、お子さん達が「お父さんの子供でよかったー」と泣きながら
叫ばれていたと聞きました。最高の感謝の言葉ですね。お子さん達にとって、
皆から信頼され、愛されていた大坪君は誇りでしょうね。私達にとっても誇りです。
明善同志47会を生み育ててくれた親のようなものですから。
本当にありがとう、そして御苦労さまでした。
平井 健一
逝ってしまいましたね。年明けの47会まで、がんばるぞ！と言ってたけど。
今年3月13日の午前1時過ぎに「大事なお知らせ」が突然、メール発信されてから、
約9ヶ月になります。朝起きて、そのメールを見たときには、思わずフリーズしましたが、
純ちゃんにとっては、逆にそれが発奮材料になったのでしょう。限られた時間を
有効に使おうと、精力的な活動が始まりました。その記録がしっかりと残っています。
私も貴方から、随分とパワーをもらいました。BEATLESのオリジナルCDとDVDを
作ってもらった時は感激しました。いろいろと思い出は尽きません。
桑野 裕文
常に同窓会のお世話、ありがとう。
愛嬌のあるまなざしで私を和やかにしてくれて、ありがとう。
君との「絆」は続いています。これからもよろしくお願いします。
今度の「どうしょんな４７会」で会いましよう。
何を歌ってくれるのかな。何を語ってくれるのかな。
中山 孝子（のりこ）
大坪君のあふれる生き様はしっかりと心に刻んでいます。
同志47会にたくさんたくさん、有難うございました。
西田 玲子
やっぱり、大坪君には『ありがとう』いままでほんとに 有難う
国武 秀隆
高校1年の秋、一緒にバンドを組んで文化祭のステージに立った事、忘れられない思い出です！
安田 富佐子、塚本 秀樹、吉田 尚子
1月10日にお会いできると思っておりました。残念です。
岡部 久代
久しく掲示板を見ていなかったので、再入院されてる事も知らず、同窓会で会える
と思っていたのに…。残念です。大坪くんにはただただ感謝です。
清水 惠美子
大坪さんには夏に長崎でお会いして、病気のことは聞いていましたが、とっても
残念です。大坪さんに同窓会のことを連絡いただくようになって、明善と縁遠く
なっていた私も、ときどき同窓会に参加させていただきました。貴方のおかげだと
いつも思っています。
松田 文子
私が「しっかりお世話が行き届くから同窓会会員の最後まで管理人として、
ちゃんと見とどけてもらわないとねぇ」と言ったら「ジョーダンじゃねぇ！！
友達がだーれんおらんごつなったら寂しかやんね！適当な時期に よーやってくれた！
って言われるくらいがよかぁー！！」って言ってましたよね。
確かに「よーやってくれた！！」中身はしっかり濃い56年だったよね！
でもちょっと早すぎた！！ありがとう！！
半田 美都子
1月10日に元気なお顔が見れると思っていたので、とても残念です。
私が一番苦しい時に励ましてくださったこと、今でも大切に覚えています。
ご家族のこと、みんなのこと、遠くから見守っていてください。
中島 洋子
人は生きてきたように、死んでいくといいます。
それを最期に、あなたはやり遂げたのです。死に臨む最期の数々の別れは、
あなたの生きざまを物語っていました。
こんなに素晴らしい最期を看取ることができた私達は幸せ者です。
私達に残してくれたあなたの思いは、私達の中に宝として沢山あります。
大坪くん、ありがとう。ありがとう。ありがとう。
高田橋 順子
忙しい時も大変な時もいつも人の為に頑張っていた大坪くんの優しい笑顔を
思い出します。
山下 博子
病院にお見舞いに行った時、子供の幼い時のビデオをＤＶＤにしたいと話すと
快く引き受けてくれました。できあがったＤＶＤは、映像の中から写真にして
レーベル面に印刷され、時間の経過も考慮されて編集されて、ほんとによく
できていて感動しました。
人の為にあんなにいろんな事を一生懸命やれる人を私は他に知りません。
ありがとう！ほんとにありがとう！大坪君
以上が同志47会メンバーからの感謝のメッセージです。
純ちゃん！これからの仕事をお願いします。
それは天国からお母さん、奥さん、お子さん達をしっかり見守る事！！
しっかり守って下さい。
そして事務局を引き継ぐ私をしっかり見守って下さい。
天国でも忙しかばい！
純ちゃん、お疲れ様でした、そして本当に、本当にありがとうございました。
平成21年12月21日
明善同志47会 純ちゃん応援隊
隊長 坂田 一男（名前のみ自筆）
